今回の目的地は、静岡県賀茂郡東伊豆町に佇む金目鯛のおいしい宿 磯膳 まえだ苑 。
浜松から車を走らせ、本物の金目鯛を心ゆくまで堪能するためにやってきた 。
この地で長く愛されてきた伝統と、魚へのこだわりが宿る佇まい。わずか7室の素朴な民芸調の宿だからこそ叶う、家族のような温かいおもてなしがここから始まる 。
楽しみにしていた【きんめの故郷♪稲取温泉】脂のり抜群!
地元稲取産の高級金目鯛を姿煮・しゃぶしゃぶ・お刺身で贅沢三昧( ̄¬ ̄*)じゅるぅ~

大皿に美しく並べられた切り身 。職人の技によって厚めに引かれた身は、皮目の鮮烈な朱色と、透明感のある白身のコントラストが息をのむほどに美しい 。

屋上にある展望露天風呂からは、稲取港の防波堤や白い灯台、そして遠くの山々が見渡せる 。心地よい波の音を聴きながら、100%天然温泉の湯に身を委ねる極上のひととき 。

席に着くと、まずは丁寧にしつらえられた前菜が目を引く。塩茹での枝豆、金目鯛の旨味が凝縮された南蛮漬け、そして濃厚な味わいの小鉢 。手前には、この後に続くしゃぶしゃぶのためのポン酢と醤油のタレ皿が美しくセッティングされている 。

続いて運ばれてきたのは、瑞々しいお造りの盛り合わせ 。稲取港に水揚げされた新鮮なメジ鮪の赤身、とろけるような中トロ、そして飾り包丁が美しく入った新鮮なアジ 。薬味のワサビやミョウガ、大葉が地魚の美味しさをさらに引き立てる 。

さらに、熱々の状態で提供されるサザエのつぼ焼き 。大ぶりの殻に閉じ込められた海の旨味と、醤油の焦げた香ばしい匂いが鼻腔をくすぐる 。コリコリとした小気味よい食感と、奥深い磯の苦味が口いっぱいに広がる。

夕食のために、とっておきの日本酒を持参。事前に宿へ持ち込みの有無と料金を確認し、快く応じてもらった上で自己申告を行い、持ち込み料を支払ってテーブルへ 。用意したのは、山形県の名門・寿虎屋酒造が醸す「純米大吟醸 蔵人秘蔵 雫取り」

華やかで芳醇な香りと、チョコレートのような濃厚なコクがありながら、どこまでも澄み切った雑味のない透明感が特徴 。これから始まる濃厚な金目鯛料理に寄り添う酒 。

揚げたての天ぷらも金目鯛。

熱々のグラタンにも金目鯛。

みそ汁も、もちろん金目鯛。

切り身の表面には、室温でもうっすらと上質な脂が溶け出しているのが分かり、その品質の高さがうかがえる 。

中央に煙突のある特製のしゃぶしゃぶ鍋に火が入り、出汁が静かに波立つ 。木箸で切り身をそっと挟み、熱い湯の中にさっとくぐらせる 。

切り身がふわっと白く花開いた瞬間が食べ頃。熱を加えることで皮目のコラーゲンがとろけ、上品な甘みとコクのある脂が口いっぱいに広がる 。

持参した「蔵人秘蔵」がよく合う。思わず、もう一度 乾杯をした。

しゃぶしゃぶの感動冷めやらぬ中、もう一つの主役である「金目鯛の姿煮」が運ばれてくる 。
大皿からはみ出さんばかりの、まるごと一尾を使った立派な姿煮 。煮汁の甘辛い濃密な香りがテーブルを満たす 。じっくりと丁寧に煮付けられた金目鯛は、艶やかな照りをまとい、真っ赤な魚体が本当に美しい 。

箸を入れると、身が驚くほどふっくらとほぐれる 。濃いめに甘辛く仕上げられた秘伝のタレが、脂ののった柔らかな白身にしっかりと絡み、ご飯もお酒も止まらなくなる美味しさ 。特に動かすことの多い胸ビレ周辺の身は、引き締まった食感と濃厚な旨味が詰まった最高の部位である 。

金色の美しい器に盛られたのは、爽やかなレモンシャーベット 。地元産の新鮮で真っ赤なイチゴと、緑が鮮やかなミントの葉が彩りを添える 。冷たくて甘酸っぱいシャーベットが、金目鯛の濃厚な脂を楽しんだ後の口の中をすっきりと整えてくれる。

東伊豆の素晴らしい温泉と、まえだ苑の妥協のない金目鯛料理は、忘れられない旅の思い出となった 。
■磯膳 まえだ苑
0557-95-2106
静岡県賀茂郡東伊豆町稲取1008-1
磯膳 まえだ苑 (料理旅館 / 伊豆稲取駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5



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